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三浦とし子議会報告
H30年3月15日定例会教育常任委員会
大阪府議会議事録より転載

次に、三浦寿子委員を指名いたします。三浦委員。

◆(三浦寿子君) おはようございます。公明党の三浦寿子でございます。 それでは、八項目にわたり順次質問させていただきたいと思います。 まず初めに、府立学校での性的マイノリティーの生徒への対応についてお伺いします。 性的マイノリティーの問題についてはマスコミ等でも取り上げられることが多く、大きな課題と認識しているところでございます。性的マイノリティーの子どもはクラスに一人か二人いるという統計結果も出ております。 先般、大阪市教委が、市立小中高の四百四十校を対象に、ここではLGBT等性的少数者に関する初めての実態調査を実施されたと伺っております。全体の一一%に当たる五十校で、性的少数者と認識しているが、その傾向にある児童生徒がいると回答していることがわかりました。性的少数者への配慮は教育現場でも課題で、現状を把握する目的のため実施されたそうです。 府立高校においても、教職員等に対する性的マイノリティーについての知識の普及は重要と考えますが、学校や府の教育庁はこれまでどのようなことを取り組んでこられたかをお伺いいたします。

◎高等学校課長(松田正也君) 府立学校におきましては、性的マイノリティーの子どもたちが入学してきた際には、当事者の思いや要望を聞いたり、外部の方からのアドバイスもいただきながら、授業を含めた学校生活全般を送る上でのさまざまな個別の配慮を行ってきたところです。 また、この性的なマイノリティーについての教員全体の認識を高めるために、各学校では、大学の先生やNPO法人の方などを講師に招いた職員研修も実施しておりまして、平成二十八年度につきましては、約三割の府立高校においてこういった教職員研修が実施されております。 府教育庁といたしましては、平成二十六年三月及び二十七年三月に、当事者の生徒の声や、トイレ、更衣、制服、体育などに際しまして学校として配慮すべき点の対応事例を盛り込んだ教職員向けのリーフレットを作成いたしまして、各学校において適切な対応ができるように指導してまいりました。

◆(三浦寿子君) 今まで取り組んでこられたことをお伺いいたしまして、一応理解いたしたところでございますが、性的マイノリティーの自殺防止に取り組む民間団体の調査ってあったんですが、これは二〇一四年の記事なのでちょっと古いんですけれども、性的マイノリティーの若者約六百人に学校生活調査をしたところ、約七割がいじめや暴力を受けた経験があり、そのうち約三割が自殺を考えたと、深刻な実態が明らかになったところです。こういった中でも特別な配慮をしている小中高校、こういった学校の割合も六割にとどまるとありました。 こういった調査からもわかるように、当事者の中には、その悩みや不安を打ち明けられずに、一人で抱え込んでいる子どもたちがいる。特に中学校の段階では、理解もできないし、体の変わり目もあって、大変そこは重く受けとめている子が多いと聞きます。 そういった子どもたちに対して、学校ではどのように対応されているのでしょうか。

◎高等学校課長(松田正也君) 学校の対応についてお答えします。 学校としては、まずは周りの生徒たちの理解を進めていくこと、当事者の生徒が安心して過ごすことができる集団づくりを進めていくことが非常に大切であるというふうに認識しております。 したがいまして、周囲の生徒に対しては、性のあり方が人それぞれ異なることは決して特別なことではないということを理解できるような教育を進めることが重要でありまして、平成二十八年度におきましては、こういった性的マイノリティーをテーマにした人権教育を約五割の府立高校で実施しております。具体的には、当事者を招いての講演でありますとか、性の多様性について考えさせるワークショップといった取り組みを行っております。

◆(三浦寿子君) まずは、悩みや不安を打ち明けられずに一人で抱え込んでいる子どもたちが相談しやすい環境を整えることが重要だと考えております。なかなか親にも言えない、また周りの方に言いにくい、そういった中で、学校での相談体制とか窓口、こういうことを周知する、こういうことも大事ではないかと思いますが、今後どのように充実させていくのか、お伺いいたします。

◎高等学校課長(松田正也君) 府立高校におきましては、入学時に高校生活支援カードを活用いたしまして、生徒、保護者のニーズや不安に思っていることの把握に努めているところです。また、性的マイノリティーを含めさまざまな問題や悩みなどを把握するための自由記述のアンケートを年二回実施いたしますとともに、府教育センターのすこやか相談を初めとした外部の相談窓口の周知にも努めているところです。 今後も、性的マイノリティーの具体的な事例を盛り込みました教職員研修を実施いたしまして、教職員の資質向上を図ることで、子どもたちが相談しやすい体制づくりの充実に努めてまいります。

◆(三浦寿子君) 文科省でも、性同一性障がいに係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について、平成二十七年四月に都道府県等関係機関に通知を出しているところですし、教職員向けの対応についてのパンフも発行されているところです。このパンフに関しては、学校での先生の対応というか、そういったものが主となっていると思います。またさらに、その中には、性的マイノリティーに係る児童生徒への支援については、学校内外にサポートチームの設置、また医療機関との連携なども明記されているところです。こういった点も踏まえて、教職員の資質向上はもとより、学校医やスクールカウンセラーへの研修の実施も含め、各学校での環境整備体制、こういった構築ができるようにお願いしたいと思います。 また、大阪市でも三つの区が共同で、NPOと連携しながらハンドブックを発行いたしました。この内容は私も見させてもうたんですが、これはダウンロードできるんですけれど、この内容は、当事者の声というのを中心に、性的マイノリティーへの理解、また性の多様性についてもわかりやすく説明されているんですね。だから、生徒の皆さんにも見ていただくことがいいかなということで、大変重い問題なんですが、わかりやすく書いているハンドブックです。 ぜひこういったハンドブック、また大阪府も参考にしていただいて、今後もこういったものの作成についても御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは続きまして、支援学校における経験の少ない教員に対する校内支援体制について伺います。 先般、平成二十八年度に大阪市から府へ移管しました光陽支援学校に視察に伺いました。ちょうど昼食時に伺いましたので、大変学校現場は忙しい時間帯でした。刻み食やペースト食など、摂食の発達段階を五つに分けて調理が行われており、また食事の介助や胃瘻での経管栄養の摂取など、先生にとっては大変忙しい時間帯ではなかったかと思うんですが、子どもたちにとっては大変楽しい時間帯だったのではないかと思います。 そういった中で、新人の先生が緊張して、胃瘻による経管栄養の摂取をされていたんですが、その先生の姿を見てこういった質問になったんですけれども、近年の傾向だと思いますが、支援学校に新任の教員、また他の校種からの転任教員など、支援教育に関して経験が少ない教員がふえていると伺います。特に光陽支援学校などは肢体不自由の子どもたちが通う学校ということで、医療的ケアの必要な子もたくさんいらっしゃいますので、学習面での支援だけではなく、姿勢を保持したり、移動するとき、食事をするときに支援の必要な子どもたち、こういった先ほども言いました医療的ケアが必要な子どもたちなど、学校生活全般における支援が必要な子どもたちも多く在籍されています。 そうした中、支援教育に関する経験が少ない教員は、支援学校での指導に対して不安を感じているのではないかと思います。そうした教員が自信を持って安心して指導できる体制こそ、子どもたちが安全安心に学校生活を送れる基盤となるのではないかと思います。 そこで、支援学校における初任者を含めた支援教育に関する経験が少ない教員への支援については、どのように校内で支援されているのか。また、そうした経験の少ない教員の専門性向上に対する取り組み、こういったものはどのように行われているのか、お尋ねいたします。

◎支援教育課長(田中一人君) お答え申し上げます。 採用後すぐの初任者や支援学校での経験の少ない転任教員に対しましては、府教育センターでの研修に加えまして、各校が障がい種別に応じました内容で新転任者対象の校内研修を計画的に行っているところでございます。 特に支援学校におきましてはティームティーチングでの授業展開も多うございまして、個々の児童生徒の学習指導上、また生活指導上の課題、支援方法につきましては、個別の指導計画などで共有されますとともに、教員間で日ごろから気軽に相談でき、OJTがスムーズに行われますよう、その環境づくりにも努めているところでございます。 さらに、支援学校におきましては、姿勢の保持や運動、動作に関すること、作業動作に関すること、また給食時の摂食などの指導におきまして高い専門性が求められますことから、各府立支援学校が、福祉医療関係人材活用事業にて配置されます理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など外部の専門職から直接指導上のアドバイスが受けられるよう取り組みを行っているところでございます。

◆(三浦寿子君) しっかりした専門職の方がやはり充実して配置されますよう、よろしくお願い申し上げたいと思います。 続きまして、関連いたしまして、府立支援学校のセンター的機能についてお伺いいたします。 私の地元である吹田市の小学校と府立吹田支援学校に訪問いたしました。とりわけ吹田市の小学校においては、その小学校は聴覚障がいのセンター校でもありまして、支援学級の数が大変たくさんある学校でした。そういった中でも、今、吹田市内におきましてもこの市立の小中学校において支援学級数が大変増加傾向にあることも伺いました。 府立支援学校は、支援学校のリーディングスタッフが地域の小中学校等へ訪問し、相談支援を行うなどのセンター的機能の役割を担っていると伺っております。小中学校の支援学級で学ぶ児童生徒が増加する中、地域の小中学校等への教員の支援教育に関する専門性をより向上させることが重要ではないかと思います。また、この吹田支援学校に伺ったときも、近隣の保育園などからも支援要請があると伺いました。こういったことからも、府立支援学校のリーディングスタッフの活動をさらに充実させること、また大阪府全体の支援教育を向上させていくことが重要ではないかと思います。 今後、どのように府立支援学校のセンター的機能の充実を図っていくのか、支援教育課長に伺います。

◎支援教育課長(田中一人君) 府教育庁におきましては、平成十八年度から、支援教育地域支援整備事業を実施しておりまして、府立支援学校にリーディングスタッフを配置いたしますとともに、府内を八つの地域ブロックに分けまして、地域ブロック会議を開催し、リーディングスタッフと市町村教育委員会が情報を共有し、支援教育力の向上を進めているところでございます。 また、リーディングスタッフの活動保障といたしまして、非常勤講師の配置と地域支援に係ります出張旅費の配当を行っておりまして、平成三十年度につきましては、地域の小中学校等からの相談や研修講師等の活動実績を踏まえまして、必要とする支援学校に対して非常勤講師配置時間数をふやしますことで、さらにセンター的機能の充実を図ることといたしております。 なお、平成二十九年度の府立支援学校のリーディングスタッフの活動実績は、約二千六百件に上っているところでございます。

◆(三浦寿子君) 府立高校の中にも、普通高校の中に医療ケアの必要な子がいる学校も四校ほどあると伺っています。そういったところでも支援学校でのサポートをほんとに望んでいるという、現場の教員の先生からも伺ったところです。そういう意味では、今後、支援学校の子どもたちもふえますけれども、それに伴って地域での支援が必要な子どもの数はふえますので、そういう意味では、この支援学校のセンター的機能、ますます連携をとっていただいて、なかなか予算も厳しいとは思いますが、しっかり対応していただくようよろしくお願いいたします。 続きまして、関連いたしまして、小中学校で通級指導を受ける児童生徒が増加している中、学びの連続性の確保として、平成三十年度から高校における通級指導が制度化されることとなりました。 大阪府においても、制度化に合わせて、次年度(三十年度)から府立高校において通級指導教室が設置されるとのことですが、私はかねてより、小中学校の通級指導教室で学んだ生徒が高校に行かれたときに、この個別の支援計画、これがちゃんと継承されているのかどうかというのが大変課題ではないかと感じていたところから、今回、高校における通級指導という新たな制度の開始というのは、障がいのある生徒にとって多様な学びの場が確保されるということで、期待しているところでございます。 今後、府において、この制度を有意義なものとするため、教育庁として通級指導教室を設置する高校をしっかりサポートすべきと考えますが、具体的にどのように進められていくのでしょうか。

◎支援教育課長(田中一人君) 高校における通級指導についてでございますが、通級指導につきましては、国の制度化に合わせまして、平成三十年度から府立柴島高校と府立松原高校の二校に通級指導教室を設置し、実施することといたしております。 これは、これまでに高校にない制度でございますことから、通級指導教室を設置する高校では、指導対象生徒の決定や、生徒一人一人の障がい特性に応じました個別の指導計画の作成など、新たな取り組みを行っていくことになると考えてございます。 府教育庁といたしましては、生徒一人一人の教育的ニーズに即した適切な指導と支援になりますよう、庁内に支援教育を専門といたします学識等から成る通級指導運営委員会を設置いたしまして、指導対象生徒の決定や指導内容につきまして、専門的見地から御助言をいただく機会を定期的に設けるなど、学校に対して支援してまいりたいと考えてございます。

◆(三浦寿子君) 府の教育庁として、専門家によるサポート体制ということを整えるということです。取り組みがより充実したものとなるには、指導する教員を初めとする教員の資質向上が必要と考えますが、その点についてはどのように取り組まれようとしているのでしょうか。

◎支援教育課長(田中一人君) 通級指導を有効なものといたしますためには、指導を行う教員の資質向上を図ることが大切でございます。そのため、府といたしましては、平成三十年度、文部科学省事業でございます発達障害に関する通級による指導担当教員等専門性充実事業を活用いたしまして、生徒一人一人の障がいの状況に応じました多様な指導プランにつきまして、学識等専門家からの御助言をいただきながら開発を行いますとともに、通級指導担当教員を初め、通級指導教室設置校の教職員に対しまして、支援教育に関する専門性の向上を目的とした研修を実施することといたしております。 今後とも、府立高校における通級指導が、障がいのある生徒にとって自立と社会参加に向けた有効な支援となりますよう、国事業も活用しながら、教員の資質や指導力向上を図りまして、取り組みの充実に努めてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 今回、この通級指導運営委員会を中心とした学校の支援体制はもとより、中学校からの引き継ぎなど、連携体制の構築に努めることも必要ではないかと思っております。 今回実施される二校は、自校通級で実施されるとのことです。今後、多分実施校など追加されることがあるかと思いますが、グループ実施しやすい、心理的抵抗感に配慮しやすいなど、他校通級、こういったことも考えられるわけですから、そういったメリット、デメリットも踏まえて、今後モデルとしてやっていかれる中で、効果的な対応を期待したいと思っております。 支援学校については以上なんですけれど、一つ、高校における通級学級は支援教育で行われているんですけど、勉強していく中で、高校の一般校の医療的ケアの必要な子は高等学校教育課で対応されていると。ちょっと矛盾を感じたところなんですが、そこら辺は、一般高校では看護師さんの配置とか、それもしっかり大阪府は先導的にやっていただいているんですけれども、やっぱり看護師さんの確保など苦労されているということも聞きますし、先ほど、支援学校との連携というのも、担当の先生もいらっしゃるわけなんですが、やはりふだんからの連携というのはなかなかやりにくいのではないかと思っております。ちょっとここら辺、課題があるのかなと感じたところですので、ちょっと述べておきたいと思っております。 以上です。 続きまして、エンパワメントスクールの成果と今後の設置についてお伺いいたします。 府立高校の再編整備の実績等については、先日の委員会で我が会派の加治木委員が質問されたところでございますが、教育庁がこの間設置を進めてこられたエンパワメントスクールについて関連して質問させていただきます。 エンパワメントスクールは、生徒一人一人が本来持っている力を最大限に引き出す学校として平成二十七年度から現在まで合わせて六校が開校され、この四月にはさらに二校が開校されます。 私も、平成二十四年のときの教育委員会の質問で、東京のほうのエンカレッジスクール、この現場はちょっと見られなかったんですが、東京都の教育委員会に行かせていただいて、その内容について説明を受けたときに、やはり複数担任で本当にきめ細かな授業をされているということで、大阪でもぜひ、小中学校段階で不登校になって、高校の一年のときに授業でつまずいて不登校になるという、そういう過程がある中で、こういった学び直しの学校は大変重要だということで質問もさせていただきました。こういった中で、大阪府としても六校開校された。そしてまた、ことしは二校ということで、その役割は効果としても大変高いものではないかと期待しているところでございます。こういった中で、少人数学級や習熟度別といったきめ細かな学習指導が行われております。 先般も、布施北高校に行かせていただきまして、ここも一年次は複数担任制で、一年生のときにも習熟度別にクラス分けをして、三教科ですか、きめ細かな学習指導を行われているということで、またそこではスクールカウンセラーと外部の専門人材も配置されて、そういった中で遅刻者が大分減ったりという実態を伺ってきたところでございます。 そういった中で、この間のこれまで六校、今度二校ですかね、開校されて三年がたちます。こういった中でどのような成果が上がっているのか、お伺いいたします。

◎高校再編整備課参事(大久保宣明君) エンパワメントスクールにおきましては、一年次の国語、数学、英語の三教科で、少人数・習熟度別の三十分モジュール授業を毎日行うとともに、社会や理科においても学び直しのための基礎的な科目を開設するなど、生徒一人一人の学習状況に対応したきめ細かな指導を行っております。 平成二十八年度末に実施いたしました生徒アンケートでは、一年次生の約六〇%が、中学時代と比べて勉強がわかるようになってきたと回答し、二年次生の約七〇%が、授業の中でいろいろな資格を取りたいと回答するなど、多くの生徒が学習や学校生活に対して意欲的に取り組んでいることがうかがえます。 また、家庭環境を含むさまざまな背景から学校生活に不安を持つ生徒に対応するために、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを配置して生徒が相談しやすい体制をつくっており、平成二十八年度までに開校した五校につきまして、改編前年度の一年次生と平成二十八年度の一年次生を比較いたしますと、五校の平均で欠席回数は四八%減少、遅刻回数は五五%減少、中退者数は六〇%減少しております。 加えて、生徒の進路実現を支援する専門人材としてキャリア教育コーディネーターを配置しておるところでございます。平成二十七年度に開校し、今春初めて卒業生を送り出すことになる西成高校、長吉高校、箕面東高校、この三校では、学校あっせんによる就職内定者数が改編前と比べて二割から三割程度増加しており、現時点における就職内定率も三校平均で九九・四%となっております。

◆(三浦寿子君) ありがとうございます。 とりわけ良好だということでございますが、エンパワメントスクールが目指しているのは、社会で活躍できる力を身につけた人材の育成であると認識しているところでございますが、導入から三年が経過し、ことし卒業生も出しました。これまでの成果や課題について、また各学校ごとにそれぞれ課題とか成果は違うと思うんですが、しっかり検証していただいて、各学校の取り組みが一層充実するよう、引き続き各学校に対してのサポートをよろしくお願いいたします。 続きまして、平成二十五年度に大阪府の教育庁が策定した大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画においては、エンパワメントスクールを府内の各地域から通学できるよう、地域バランスを考慮して、鉄道等の公共交通機関の状況も勘案して、本計画期間において十校程度を設置するとされているところです。平成三十年度当初で合わせて八校が設置されるわけですけれども、平成三十年度の志願倍率について見ても、この平成二十七年度の開設当初の志願倍率より落ちついてきた。当初は一・五九倍ということで、今は一・二倍程度ですか、落ちついてきたと認識しているところでございますが、今後エンパワメントスクールの設置についてはどのように考えおられるのでしょうか。 また、視察した布施北高校では、エンパワメントスクールの学び直しのカリキュラムとともに、先進的なキャリア教育の取り組みであるデュアル実習、これは地域性もありまして、地域の中小企業の事業主さんと協力して、このデュアル実習というものを実施されているようです。必ず一社とか一事業者に一人が派遣されて研修するとか、そういった制度を設けられております。 そういった中で、このエンパワメントスクールにおいては、こういったモジュール授業やエンパワメントタイムなど、エンパワメントスクールにおける共通した教育内容も大切ですが、各校が独自の特色を持ち、それを伸ばしていくことも大変重要と考えます。教育庁としては、どのようにこういったエンパワメントスクールの特色を出していくよう支援されているのか、伺いたいと思います。

◎高校再編整備課参事(大久保宣明君) ただいま委員御指摘のとおり、エンパワメントスクールの志願倍率は、平成二十七年度選抜では一・五九倍、平成二十八年度選抜では一・四六倍と高倍率でございましたが、設置校数をふやす中で、平成二十九年度選抜、また先般の平成三十年度選抜ではともに一・二〇倍と、これは平成二十九年度の一般選抜の平均志願倍率である一・二五倍、これと同程度となるなど、開校当初と比べ志願倍率は落ちついてきております。 エンパワメントスクールにつきましては、今後も生徒のニーズに応えられるよう、志願状況を見きわめながら、新たな設置も含めて検討してまいります。 また、エンパワメントスクールへの改編に際しましては、各校の改編前の特色を十分に生かせるような学校設定教科や学校設定科目を設けておるところでございまして、委員御指摘の布施北高校のデュアル実習以外にも、例えば長吉高校の多文化共生、岬高校の海洋、成城高校のものづくりなど学校独自の選択科目群を設置してきたところでございます。 教育庁といたしましては、エンパワメントスクールに対して、このような特色のある系列の教育を実施するために必要な施設設備の整備や教材教具の調達、専門性の高い授業を実施するための特別非常勤講師の配置などを行ってきたところであり、今後も各校の強みを生かした魅力ある学校づくりが進むように支援してまいります。

◆(三浦寿子君) エンパワメントスクールにおいては、先ほどもありましたように、さまざまな課題を抱える子、また支援を要する生徒もたくさん入ってきております。こういう意味からも、各校の実態に合わせて、複数担任制や居場所づくりなど、生徒に寄り添い、生徒が安心して学校生活を送ることができる体制づくりに努められると聞いておりますが、こうした学校の取り組みに対しても、教育庁として引き続きしっかりサポートしていただきたいと思います。 先ほども触れましたけれども、平成三十年度当初において府内にエンパワメントスクールが合わせて八校設置されることとなります。一方、東京都においては、エンパワメントスクールと同様に、基礎からの学び直しを目的とした、先ほど言いましたエンカレッジスクールが六校設置されており、また不登校経験者などを積極的に受け入れる多部制のチャレンジスクール、これも五校設置されております。多部制の高校については、定時制の制度を活用して、自分の生活スタイルに合わせて学ぶ時間帯を選択できるなど、弾力的な就学を支援する学校であり、これは平成十五年度から平成十七年度にかけて大阪府でもクリエイティブスクールとして多部制単位制の高校が六校設置されたところです。これは、夜間の定時制高校の見直しとともに、このクリエイティブスクールというのが開設されたのではないかと思っております。 多部制単位制のように弾力的な就学ができる高校に対するニーズは、大阪府でも一定あるのではないかと思っておりますが、今まであったクリエイティブスクールのほとんどがエンパワメントスクールに変わってしまい、現在は多部制単位制は桃谷高校一校のみとなっております。この間の経過についてお伺いいたします。

◎高校再編整備課参事(大久保宣明君) 委員御指摘のとおり、大阪府におきましては多部制単位制の高校は、平成十五年度から平成十七年度にかけて六校を設置したところでございます。 これら多部制単位制の高校の特色は、卒業までの修業年限、これを三年または四年から選択できること、また毎日の授業につきましても、午前中の授業を中心に学ぶT部と午後の授業を中心に学ぶU部、これを入学時に選択できることなど、弾力的な就学の形態が選べることでございます。これに加えまして、基礎からの学び直しの授業や多様な選択科目を設置し、多様なニーズを持つ生徒が目的意識を持って学べる学校としてございます。 しかし、修業年限については三年での卒業を選択する生徒が実態として九割以上に上っておりまして、また多部制単位制の設置から一定期間が経過する中で、U部で入学した生徒であっても朝の一時間目からの学習を希望する生徒が増加するなど、弾力的な就学形態に対するニーズが減少してまいりました。また、多部制単位制が担ってきた学び直しの支援などの役割につきましては、その理念を継承する高校として、平成二十七年度以降、エンパワメントスクールの設置を進めてまいったところです。 このような経緯によりまして、現在、多部制単位制の高校は桃谷高校のみとなっております。ただ、今後も多様な生徒の就学ニーズに応えられますよう、府立高校の特色づくりにつきましては引き続き検討してまいります。

◆(三浦寿子君) エンパワメントスクールは全日制学年制なので、入学後は毎日の登校。そういった中で単位が一年のときに取れなかったら留年する可能性もあり、不登校や中退になる可能性もあります。クリエイティブスクールは、一年次で単位が取得できなくても、二・三年次で再チャレンジすれば単位も取得でき、大学進学も可能となります。働きながら勉強する生徒、医療的ケアの必要な生徒、朝の起床に難がある生徒が通いやすい定時制高校で登校できるのがクリエイティブスクールではなかったかと思います。通信制は確かに府立桃谷高校、この学校一校のみになってしまったので、私どもの会派の大山議員が九月定例会で質問されていましたとおり、この府立の桃谷高校、志願倍率の高さから不合格者が多く出たというような質問もされていたところです。 こういった中で、課題を抱える生徒の行き場が府立桃谷高校だけとなったということで、エンパワメントスクールの大切さもわかるんですが、こういったちょっと朝に弱い生徒、また働きながら勉強したい生徒、医療的ケアの必要な生徒が朝から行けない、こういった課題を抱える子どもたちの行き場所が今少なくなってしまったのではないかと思います。北摂のほうでは、向陽台という私立のほうに生徒が流れているというふうにも伺っております。 こういったことから、今後また再編整備を検討されていくとは思うんですが、先般、教育監から我が党の加治木委員の質問に対して、府立高校のあり方の理念として、全ての子どもの学びの支援、これを掲げられているということで、この目標をより具体的に表現するならば卓越性と公平性を両立させていくこととおっしゃっておりました。公平性の中で多様な学びの形態を提供する、このことが理念としては大変大切であると私も思っております。この多様な学びの形態を確保する意味からも、これまでのクリエイティブスクールというのは、傾向として再編整備の中で少なくなってしまったのですけれど、再度こういった学校の体制づくりというものも今後検討していっていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 続きまして、フォローアップ事業についてお伺いいたします。 今年度、府立高校では、さまざまな課題を抱える生徒の高校生活支援事業の対象校四校と、課題早期発見フォローアップ事業の対象校十四校において生徒への支援策が行われたと聞いております。事業対象校においてそれぞれどのような成果があったのか、また来年度の事業をどう行うのか、お伺いいたします。

◎高等学校課長(松田正也君) さまざまな課題を抱える生徒の高校生活支援事業では、定時制四校にスクールソーシャルワーカーを週一回派遣してまいりました。各校では、一日平均七件の支援が必要な生徒の個々のケースについて、スクールソーシャルワーカーから解決に向けた指導や助言をいただいてきました。また、その上で、特に課題の大きな生徒のために、福祉機関や施設への訪問といったことについて調整を行っていただきまして、これにより生徒が学業に専念できるようになったといった、こういう成果もございました。 また、課題早期発見フォローアップ事業におきましては、NPOが開設した居場所に、一日の平均ですけども、全体で十五名の生徒が訪問して−−年度途中の状況ですけども、こういう状況でございまして、中には在籍する生徒全体の七割が一度はここを利用しているというふうな、こういう学校もございました。 居場所の中では、スタッフとの何気ない会話の中で、家庭状況でありますとか友人関係の悩み、トラブルを早期に発見できるといった事例も多くありました。 これ以外にも、学校とNPOが情報交換会を行っているわけですけども、この中で、教室での様子と居場所での生徒の様子が大きく異なるというふうなことがわかりまして、ここから学校の教員が生徒に話を聞き取った結果、生徒の家庭での問題を発見した、こういうふうな事例もありました。さらに、不登校状態になってなかなか登校ができなかった生徒が、まず最初にこの居場所に参加するという中で、それがきっかけとなりまして不登校が解消された、こういう事例もございました。 平成三十年度につきましては、これら二つの事業を統合いたしまして、課題を抱える生徒フォローアップ事業として、SSW−−スクールソーシャルワーカーを集中配置する学校と、NPOによる居場所を中心として取り組んでいく学校として実施をしてまいります。また、この二つの事業を一つにすることで、それぞれの生徒への支援の方法や取り組み状況を共有いたしまして、これにより、より効果的な実施としてまいりたいというふうに考えております。

◆(三浦寿子君) スクールソーシャルワーカーの配置やNPOを活用した居場所の設置に効果があるということでございますが、来年度の事業についても成果を期待しているところです。 ただ、単年ごとの公募型事業による事業実施になるため、平成二十九年度は、居場所の開始時期が六月になった学校もあったと伺います。居場所の開設時期はできる限り早い時期が望ましいと考えますが、来年度はどのように進めていくのか、伺います。

◎高等学校課長(松田正也君) 開始時期についてお答えします。 高校では、入学や進級といった機会では環境が大きく変化する中で、生徒が不安を感じたり、友人関係で悩んだりするというふうなことがありまして、特にゴールデンウイークの前後にその傾向があらわれやすいと考えております。 このことから、今、委員の御指摘ありましたとおり、校内の居場所を少しでも早い時期に開設するということは重要でございまして、二年目となる来年度につきましては、五月の上旬に居場所を開設できるように、準備を進めてまいります。

◆(三浦寿子君) よろしくお願いします。 居場所を運営しているNPOは、各学校に応じたさまざまな方法で生徒支援を行っていると伺っています。教育庁がそれらのNPOとの情報の共有や、居場所での支援内容を発信するなど、NPOとの連携した取り組みをどのように行っているのか、伺います。 P.47 高等学校課長(松田正也君) ◎高等学校課長(松田正也君) NPOとの連携の取り組みについてお答えします。 今年度は、十二月にこの事業実施校とNPOとで、また二月にはこのNPOの方だけを集めた連絡会を開催いたしまして、生徒に対する居場所の周知方法、また日常の生徒への対応のノウハウなどについて、情報共有や情報交換を行ってまいりました。また、二月には、私学を含む中高の教職員を対象にした中退防止フォーラムや、また府立高校の教職員を対象といたしました本事業の成果発表会を行いましたが、ここで効果のあった事例を中心とした発表を行いました。 来年度もこういった連絡会や発表会を開催しながら、情報共有や情報交換を密に行い、NPOとの連携を図ってまいります。

◆(三浦寿子君) この課題早期発見フォローアップ事業については、公益財団法人あすのば等が実施した都道府県の子どもの貧困対策事業調査二〇一六、この報告書の中でもすぐれた取り組みとして紹介されているところです。高校内居場所による中退予防として、居場所スタッフが、先ほど答弁がありましたように、家族、友人関係、生活、アルバイト等の悩みをキャッチし、教職員、スクールソーシャルワーカーと連携する中で、生徒の課題を改善、学校定着を図っている。そういった中で、生徒自身の自己受容が改善されたり中退予防につながると認識した担当教員が七割程度というふうに、ここの報告書の中にも書かれておりました。 ただ、課長から御答弁があったように、NPOとの会合、これは中退フォーラム以外は二回だけだったんですけど、ほかにもされているかわかりませんけど、今の報告では二回だけ。余りにも学校任せではないかなと私は思ったところでございます。 今後の展開としては、各団体と、また各学校が運営理念を確認しながら課題意識を高めることはもちろんではありますが、今後は積極的な大阪府の教育庁のかかわりは重要ではないかと思います。 以前、青少年課が担当していたときに、ドーナツトークという、こういった事業にも参加させていただきました。高校の先生も参加し、外部の方も来られて、各団体も幾つか来られて、かなり中身の深い不登校対策等の話になっていたようなことを記憶しております。こういった各団体と学校、そして府教育庁として意見交換を重ねていただいて、情報と課題を共有することによって、教職員の意識の向上、またよりよい居場所運営ができるのではないかと考えます。 また、先ほど言いましたように、ドーナツトークのように、以前、外部向けの高校生サバイバーと題して、不登校や引きこもり、中退についてセッションする、こういった事業も開催されていました。こういった事業の開催も積極的にやっていただいて、広く理解の輪が広がり、より高い意識での取り組みが期待されるのではないかと思います。 予算の関係もなかなか大変やと伺っておりますが、高校中退率が全国と比べて高い大阪府としては、ぜひこの事業の拡充など、積極的な取り組みをお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 時間がなくなってきましたので、急ぎ足でやらせていただきます。 続きまして、適応指導教室について伺います。 不登校の対策の一つとして、適応指導教室や教育相談があります。昨年の二月議会一般質問において、我が会派の林議員から、教育センターでの教育相談やセンター附属高校に設置されている適応指導教室の取り組みについて質問し、向井教育長より、適応指導教室や教育相談が果たす役割は非常に大きく、今後これら施策の拡充に努めていく。また、適応指導教室の生徒支援のノウハウについて、研修等を通じて府内の全学校に広げていくと御答弁をいただいたところでございます。 教育センターの適応指導教室や教育相談が一人一人に寄り添い、きめ細かな対応を行うことで、不登校の対応といった課題に対して成果を上げてきたことは評価しているところです。 教育庁として、この間、これらの不登校対策の取り組みの充実やその成果をどのように府内の学校へ広げてきたのか、教育センター所長にお伺いいたします。

◎教育センター所長(山崎政範君) お答えします。 委員御指摘のとおり、適応指導教室や教育相談では、生徒一人一人にきめ細かな対応を行い、学校復帰や進学希望を実現すること、適応指導教室、教育相談の充実を図ること、またそのノウハウを府内の学校に広げることが重要であると認識しております。 取り組みの充実につきましては、今年度、教育相談の面接枠を拡充し、対象を私立高校にも広げ、相談を希望する全ての生徒、保護者への対応を可能といたしました。 府立学校の教員に対しましては、実際に適応指導教室で生徒とかかわり、実践的な生徒支援のノウハウを直接学ぶ体験研修を実施いたしました。 さらに、不登校生徒の在籍する府立学校に対しましては、今年度新たな二十校に適応指導教室担当の指導主事と臨床心理士が訪問し、校内のチーム会議にも参加し、個別生徒への効果的な対応方針を助言するなど、学校における不登校生徒への支援を進めてまいりました。 訪問した学校からは、不登校の生徒の状況を共有でき、今後の生徒への支援の方法が確認できた、不登校傾向の生徒やその保護者の支援の方法がわかり、取り組んだ結果、生徒が登校できるようになったというように聞いております。 これらの成果を広く府立学校に広げるため、教育センターで実施した研究フォーラムにおきまして、不登校生徒の支援についての具体的な対応、生徒とのかかわり方を発信いたしました。加えまして、不登校生徒支援リーフレットを、理解、予防、支援の三つのテーマで作成し、府立学校への周知及びウエブページの掲載によりまして、校内研修等での活用を促しております。 今後も、適応指導教室や教育相談の充実とともに、そこで得られました成果を広く周知し、不登校生徒の支援の充実に取り組んでまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) この適応指導教室での学校への生徒の復帰率は大変高いということで、本当に細かい指導体制というのをしていただいている成果だと思っておりますが、私は北のほうなので、今は住吉にあるからちょっと遠いかなと思うので、なかなか専門の職員の配置とか難しい点もあると思いますが、今後できたら数をふやしていただきたいなというふうに思っておりますので、その点もよろしくお願いいたします。 続きまして、ごめんなさい、時間もありませんが、最後に、大阪府立中央図書館国際児童文学館の資料の活用についてお伺いいたします。 ちょっと時間がございませんので早口で言います。 吹田市の万博公園にあった大阪国際児童文学館は、平成二十二年に大阪府立中央図書館に移転して、府立中央図書館国際児童文学館として新たなスタートを切り、間もなく八年になります。 平成二十一年二月、旧施設の廃止に当たって、府議会において三つの附帯決議が採択されたところです。その内容のとおり、読書を通じて子どもの想像力や夢を育むには、国際児童文学館が子どもの読書支援センター、児童文化の総合資料センターとしての役割を継承し、児童文学に関する情報提供や資料の収集、活用をしていくことが大切であると考えているところでございます。 この一問目は飛ばしまして、収集もしっかり現在していただいて、八十万点になっていると伺いました。また、子ども読書活動支援のための特別貸し出し用図書セットの貸し出しとか、前年度に発行された子ども向けの本に関する解説と展示を行う新刊紹介講座の開催、また所蔵資料を利用した外部研究者に対する調査研究など行っているということも聞きました。 利用状況も、平成二十八年度の実績では一万九千三百九十九人に御来館いただいていると伺ったところでございます。 そういった中で蔵書、資料がふえているということはうれしいことでございますが、国際児童文学館が、先ほど申し上げた二つの機能を確保し、専門図書館としての活動を発展させていくためには、所蔵資料の充実はもちろんのこと、貴重な所蔵資料を活用できるよう国際児童文学館の専門性を確保することが大切だと思いますが、どのような取り組みを行っているのでしょうか、地域教育振興課長にお尋ねいたします。

◎地域教育振興課長(大野広君) 国際児童文学館の専門性の確保についてお答えいたします。 府立中央図書館では、国際児童文学館の移転前からこども資料室を設置いたしまして、子どもや児童文学研究者等への資料の貸し出し、所蔵資料に関する子どもや保護者からの相談や調査、子ども向けの各種行事の開催、子ども文庫活動への協力などを行ってきたところでありまして、これらを通しまして、子どもの読書活動支援に関する知識や経験を積んできたところでございます。その上で、国際児童文学館の移転後の平成二十二年度から平成二十七年度までの間、移転前から業務に携わってこられました専門員の方から、豊富な資料の活用や子ども読書活動支援などのノウハウについて、府立中央図書館の司書に伝えていただきました。 その後も、司書みずから、日々の調査・相談業務等を通じまして、所蔵資料や新刊書に関する専門的な知識を蓄積したり、自己研さんを積むとともに、専門性を有する研究者や大阪国際児童文学振興財団を初めとする関係機関と連携したり、児童文学や子どもの読書活動に関する会議や交流会等に積極的に参加するなどによりまして知見を深め、専門性の確保に努めているところでございます。

◆(三浦寿子君) ありがとうございます。 大阪国際児童文学振興財団の存続は、専門性や関係機関の協力を得るには大きな存在だと私は思います。関係機関の協力の中、司書の専門性の向上に努めていただいているところでございますが、まだまだこの児童文学館の知名度は高いとは言えません。司書の専門的な知見を生かしながら、貴重や資料を展示、公開し、広く府民に知らせることで、活用の促進に結びつくと思われます。 また、子どもたちが館が持つすばらしい資料を見たり、それにまつわるエピソードを聞き、わくわくする体験をすることは、本に親しみ、読書の楽しさを知るきっかけにつながるものであると考えます。 府民を対象にした催しや公開の取り組みについて、平成二十九年度はどのようなことを行ったのか、お伺いいたします。

◎地域教育振興課長(大野広君) 委員御指摘のように、所蔵資料の魅力を府民に伝えることは、図書館の重要な役割であると認識しております。 平成二十九年度におきまして、まず資料の展示につきましては、宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」の挿絵で知られる茂田井武さんの原画展や、絵雑誌「コドモノクニ」で活躍された絵本作家、小山内龍さんにかかわる資料展など六回の展示を開催いたしました。加えまして、先ほど申し上げた茂田井武さんの原画展と関連した講演会や街頭紙芝居の実演を楽しむイベント、タンザニアの絵本作家を招いた国際講演会と小学生向けのワークショップを実施いたしました。 次に、資料の公開につきましては、国際児童文学館ホームページのユニークな所蔵資料、街頭紙芝居デジタルサイトや国立国会図書館国際子ども図書館のホームページの絵本ギャラリー等でデジタル画像や解説を提供しております。 また、図書館や博物館、美術館が企画展示を行う場合に資料を貸し出すほか、出版や放送等に利用してもらうなど、広く府民に資料をごらんいただける機会の提供に努めておりまして、平成二十九年度の実績は、現時点でございますけれども、展示のための資料貸し出しが五件、九十一点、出版、放送等のための資料提供が十五件、五十四点となっております。

◆(三浦寿子君) ありがとうございます。 ただ、八十万点も資料がある中で、貸し出しなどを含めても、府民の皆様に公開できている数は余りにも少ないということがわかったところです。 良質な児童文学やその周辺のエピソードに触れることで、子どもの読書活動が進み、子どもの歴史や文化への関心が高まるものと考えます。国際児童文学館は国に先駆けて創設され、児童文学、児童文化関係の国内随一の資料を収集する専門図書館です。この特性をより幅広く活用し、機能を高めてもらいたいと私は考えております。 図書館や博物館、美術館等の施設への貸し出しの話が課長からありましたが、現状の取り組みにとどまることなく、専門性に裏づけられた情報発信、また大学、博物館、美術館等のさまざまな外部の施設、団体との連携に積極的に取り組むことで、これまで収集してきた貴重な資料を活用し、より多くの子どもや保護者はもちろん、府民の皆さんが児童文学の魅力に触れることができるよう、努めていただきたいと思います。 まずは資料を活用した、こういった企画ができる、またその活用ができる、推進ができる、マネジメントができる専門図書館としての活動を展開していくための職員の育成、人材の育成も必要ではないかと思います。展示に関しましては、まずは美術館等でできない場合は、府有施設の中で展示ができる施設での活用も検討していただきたく思いますので、どうか児童文学館のアピール、広報、しっかり努めていただくよう、よろしくお願い申し上げます。 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○委員長(みつぎ浩明君) 三浦委員に確認いたします。知事質問の通告は。

◆(三浦寿子君) ございません。