トップページ > 議会ほうこく > H29.10.31
三浦とし子議会報告
H29年10.31 定例会教育常任会
大阪府議会議事録より転載

次に、三浦寿子委員を指名いたします。三浦委員。


◆(三浦寿子君) おはようございます。公明党の三浦でございます。  きょうは、教育に関して六点質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。  まず初めに、今、今西委員から最後に質問がありましたが、二十七日の各新聞で、黒染め強要で不登校と、府立高校の女子生徒が賠償請求といった記事が掲載されていました。係争中ということでございますので、一言だけ申し述べておきたいと思います。  この事件は、平成二十七年から発生した事案ですが、きょうここまで記事が出るほど大きな問題が発生してしまったことについては、私は大きな課題ではないかと思っております。折しも同日の新聞で、不登校、教員が原因と、こういった記事もあり、初期の段階での教職員の対応の不手際で、信頼関係といったものが損なわれることもあり得ると考えます。こういった問題が発生した場合、初期段階での丁寧な対応、また学校内でのいわゆる情報の共有、そして各学校と教育庁との連携が不可欠ではないかと考えます。  信頼できる学校としては、教職員と生徒、保護者とのまずは丁寧な対応が必要であるかと考えます。府教育庁は、校則の運用は各学校の裁量に委ねているという記事もありましたが、教育庁として、今後こういった諸問題が発生した場合は、情報を速やかにキャッチしていただいて、各高等学校へのしっかりした指導助言をしていただくよう強く求めておきますので、よろしくお願い申し上げます。  それでは、質問に入らせていただきます。  まず、淀川工科高校における学校指定物品の引き渡しに係る件です。  今議会に上程されております淀川工科高校における生徒の実習服等の指定業者であった双葉給食株式会社の倒産の件について伺います。  生徒に実習服等が渡ったのが結果的に二学期からとなり、長期にわたって未納の状態が続いたと聞いていますが、まずその経過等を確認いたします。

◎高等学校課長(松田正也君) 今回の事案に関しましては、新入生のおおむね全員に当たります三百十八名が対象となる事案でございまして、教育庁といたしましては、これらの生徒に当該指定物品が早期に渡るようにするための鋭意調整を進めてまいりました。  しかし、今回の学校指定物品につきましては、実習服を含めまして十種類を超えており、また各生徒によって購入物品に相違があるということで、その内容を把握すること、また物品ごとに製造業者と詳細な調整が必要であったこと、加えまして、損害賠償請求に関する和解契約の手続などございまして、生徒に実習服を渡すまでに細部にわたる対応が必要であったことから、相当の時間を要しました。  あわせて、これらの対応のために行いました前校長を初めとする関係者からの聞き取り調査、法務的処理に関する弁護士相談などにも多くの時間を要しまして、結果的には二学期からの配付というふうなことになりました。

◆(三浦寿子君) 対応物品も種々あったとのことですが、特に欠かせない実習服が生徒に行き渡っていないとなると、一学期の間、どのように生徒さんは実習を受けていたのか、伺います。

◎高等学校課長(松田正也君) 一学期の間につきましては、実習の授業実施に当たりましては、学校で予備に保管していた実習服、また他の工科高校から提供を受けた実習服を、合わせまして約八十着を調達いたしました。これをクラスごとの授業の進捗状況に合わせて、適宜生徒に貸与して対応してまいりました。

◆(三浦寿子君) 今回の事案で、一学期間という数カ月にも及ぶ期間、生徒が自分の実習服を手にできず、特に新入生であった生徒が不安な気持ちで授業に当たっていたということについては、事業者の責任があるとしても、まず生徒の授業姿勢をしっかり整えておくのは、学校や教育庁の責任ではないかと考えます。その点、学校や教育庁としてはこういった点についてどう考えていらっしゃるのか、あわせて今後の再発防止についてお伺いします。

◎高等学校課長(松田正也君) 御指摘いただいたとおりで、生徒の学ぶ環境を整えるのは学校や教育庁の責務でありまして、一学期間という長い期間、実習服などを生徒に渡すことができなかったことについては、生徒、保護者の方々には本当に不安な思いをさせるということで、御迷惑をおかけしたというふうに考えておりまして、早急に再発防止策を講じることが必要だというふうに認識しております。  今回の事案につきましては、学校指定物品の取扱業者の経営状況を十分に把握せず、代金引きかえ等の対応をとらずに、いわゆる前払いの方法をとったことが原因となっております。  今後は、学校徴収金等取扱マニュアルの運用に係りまして、これを速やかに改正し、府立学校に代金引きかえや納品後の請求、いわゆる後払いの方法をとるように周知徹底してまいりたいと思います。

◆(三浦寿子君) また今後ともよろしくお願いします。  続きまして、私は、さきの二月の定例本会議で、適応指導教室の充実についてお伺いしました。大阪府における不登校児童生徒数は平成二十五年度から増加傾向にあることから、不登校児童生徒を取り巻く環境の改善が喫緊の課題であり、その対策としては、特に公的な機関として不登校児童生徒の再チャレンジの場として実績のある適応指導教室の充実こそが重要であること、しかし大阪府子どもの生活に関する実態調査において、幾つかの適応指導教室から、不登校の要因が多様化、複雑化し、対応に課題が感じられる実態がうかがえた点から、教育庁に、適応指導教室における支援体制の実態や課題をぜひとも調査していただくとともに、適応指導教室の充実に取り組んでもらいたいとお願いしたところです。  そこで、改めて、府内の各市町村の適応指導教室における支援体制の実態についてお伺いします。

◎小中学校課長(坂本俊哉君) お答えいたします。  適応指導教室の状況につきまして、市町村教育委員会に対し六月にアンケート調査を実施した後、直接その内容について聞き取りを行いました。  調査項目は、適応指導教室設置の有無、児童生徒の在籍状況、職員の配置状況、活動に係る経費の負担状況、適応指導教室の取り組み内容でございます。  その結果、適応指導教室は三十七の市町で設置されており、昨年度の在籍児童生徒数は四百七十七名で、全不登校児童生徒数のおよそ八%でございました。  職員の配置につきましては、教員OBや臨床心理士などの相談員が配置されており、加えて、地域人材や学生等のボランティアもかかわっております。  活動に係る経費につきましては、原則無償ではございますが、教材費や校外学習費は本人が負担しているところが多くなっております。  主な取り組みといたしましては、在籍児童生徒の状況に合わせた学習指導、また調理実習や製作活動、運動などのさまざまな体験活動を実施しておるところでございます。

◆(三浦寿子君) ただいま課長より、大阪府における市町村の適応指導教室の実態について教えていただいたところですが、そのことを踏まえて、今回調査されて、府としてどのようなことが課題だと考えていらっしゃるのか、お伺いします。

◎小中学校課長(坂本俊哉君) 課題といたしましては、不登校の要因が複雑化、多様化しておる中、個別の状況に合わせた取り組みを進めているものの、十分に対応し切れていないケースがあること、適応指導教室や学校の別室登校等にもつながらず、家庭で多くの時間を過ごしている状態の児童生徒がまだまだ多い状況にあることと考えております。  それらの改善のためには、不登校児童生徒の情報共有を密に行うなど、学校と適応指導教室の連携をより充実させることや、担当者の不登校支援に関する専門性を向上させることが必要であると考えております。また、家庭に対して、適応指導教室の取り組みの紹介を積極的に行っていく必要もあるとも考えております。

◆(三浦寿子君) 今、課題として伺いました、不登校児童生徒の情報共有を密に行う、学校と適応指導教室とのさらなる連携の必要性や、担当者の不登校支援に関する専門性の向上とありましたが、同じように、子どもの生活に関する実態調査においても、不登校児童生徒に対する個別の理解や支援のあり方についての専門的な知識や指導方法をもっと学ぶ必要があるといった調査結果もありました。また、最近、教育関係者から聞いた話なんですが、適応指導教室において日々不登校児童生徒とかかわる指導員が不足していること、また指導員が不登校対応のベテランとは限っておらず、その専門性の育成が必要だと伺いました。  大阪府の不登校の状況が厳しいことから考えても、適応指導教室を充実する上で、不登校児童生徒を直接指導する人材の資質向上を図ることは非常に重要であると考えますが、大阪府としてその点についてどう考えておられるのか、お伺いします。

◎小中学校課長(坂本俊哉君) 府教育庁といたしましては、府内十八市の適応指導教室に教員を配置しており、当該教員を集めて、適応指導教室の運営や不登校支援への有効なアプローチについて研究協議をしておるところでございます。  さらに、府内全域から教員や適応指導教室の担当者を対象とした研修を実施しております。その研修では、例えば家庭訪問を実施して保護者と直接話すことや、お便り等で適応指導教室の取り組みを広く紹介した事例、また不登校について学校に指導助言するなど、不登校支援のセンター機能を有している事例などのすぐれた実践の共有化を図っております。加えて、効果的な実践を冊子に取りまとめ、ことし八月、学校や適応指導教室へ配付をしたところでございます。  今後とも、その活用を促しつつ、不登校児童生徒に寄り添った支援がさらに進むよう取り組んでまいります。

◆(三浦寿子君) 不登校対策としての取り組みについて伺ったところですが、市町村によって適応指導教室の取り組みに差があり、市町村によっては二カ所あるところとか、そういった差があるところもあります。大阪府全体の不登校対策を考えると、市町村がそれぞれ充実した適応指導教室の運営、人材の配置ができるよう、広域行政としての支援を充実していくことは大変重要だと考えます。  教育の充実にはさまざまな人材の投資が必要だと考えます。各市町村の適応指導教室の機能を充実させるために、まずは不登校対策の専門人材の配置はもちろんですが、児童生徒心理など専門の研修を教育センターで実施するなど、専門人材、また不登校専門員など、そういった内容の専門員さんの育成に努めることが私は必要と考えます。こういったことは今後の検討として、またよろしくお願い申し上げます。  次に、訪問型家庭支援教育についてお伺いします。  私は、大分昔なんですが、平成二十年の定例本会議で、子育て支援の充実について質問しました。子育てが孤立化し、育児不安や子育てに伴うストレスを感じている親が多いことから、地域や行政の子育て支援の必要性とともに、親自身が自分への自信を取り戻し、また自信を持って育児に取り組むことができる親育ての重要性も求めたところです。大阪府では、教育委員会で親学習プログラムの研究開発、またプログラムを進行するリーダーの養成等を実施されていることを伺いました。そして、福祉部との連携での取り組みを進めるべきとお願いしたところです。  こういった親学習は、家庭教育を支援するにおいては大変重要な取り組みですが、保護者の中には、子育てに不安や悩みを抱えていても、さまざまな事情から親学習に参加できない方もいらっしゃいます。むしろそういった保護者のほうが課題を抱え、より深刻な状況に直面している場合もあり、地域で孤立し、一人で悩みを抱え込むことで、子どもへの深刻な影響、例えば児童虐待といったことも考えられます。  そこで、こうした親学習には参加できないけれども、支援を必要とする保護者へのサポートをどう行っているのか、お伺いいたします。

◎地域教育振興課長(大野広君) さまざまな事情から親学習に参加しにくい家庭に対しましては、訪問型家庭教育支援を進めているところでございます。  訪問型家庭教育支援は、市町村が実施主体となり、子育てに不安や負担感を持つなど課題を抱えながらも地域から孤立しがちな家庭を、家庭教育支援チームが訪問し支援するものでございます。  家庭教育支援チームは、元教員等の地域人材を中心に組織し、学校や福祉部局などの要請などによりまして、課題を抱える家庭を訪問し、子育てなどに悩む親の相談を受けたり、実情に応じて家庭と学校の橋渡し、場合によっては家庭と専門の相談機関や医療機関をつなぐといった支援を行っております。

◆(三浦寿子君) ぜひこういった訪問型家庭教育支援の取り組みをより多くの市町村で実施していただきたいと考えますが、大阪府としてさらにどういうふうに広めていこうと考えていらっしゃるのか、お伺いします。

◎地域教育振興課長(大野広君) 訪問型家庭教育支援を市町村に広げるに当たりまして、地域の実情に応じた効果的な実施方法とその成果が十分に認識されていないこと、また訪問支援する地域人材に専門性が必要なことが課題となっておりまして、昨年度では府内十五市町村の実施にとどまっているところでございます。  そこで、昨年度より、アウトリーチ型家庭教育支援モデル事業として、訪問型家庭教育支援のモデルとなる活動を市町村に委託して実施していただく取り組みを行っております。この事業では、学校等からの要請に応じて家庭訪問する方法、学校に専任の支援員を常駐させて個別支援を行う方法、特定の学年の家庭を全戸訪問して支援に当たる方法など、地域の実情に応じて市町村ごとに特徴ある支援体制を構築しております。  そして、これらの委託市町村が取り組んだ成果を、訪問型家庭教育支援の実践モデルとして取りまとめまして、府内市町村へ普及啓発していこうと考えております。  また、訪問支援人材の発掘、養成のため家庭教育支援員養成講座を実施し、専門性を有する支援する地域人材の確保、育成に努めております。  今後も、これらの事業を活用しながら、訪問型家庭教育支援の取り組みの実施拡大と内容充実を図ってまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 昨年度からアウトリーチ型家庭教育支援モデル事業を実施しているとのことですが、実際にどういった成果が上がっているのか、お伺いいたします。

◎地域教育振興課長(大野広君) 訪問型家庭教育支援から見える家庭への成果といたしまして、保護者の状況では、笑顔が見られるようになった、電話に出てくれるようになった、周りの人と会話する機会がふえた、学校行事への参加がふえたなど、周りとのつながりや意欲的な面が見られるとの報告を受けております。  また、子どもの状況では、親子での会話がふえた、決まった時刻に寝起きするようになった、不登校状態にあった子どもが、適応指導教室へ通室した数や、あるいは学校へ登校したりする数がふえたなど、子どもが前向きになった事例の報告を受けております。  訪問支援人材の確保、育成としましては、家庭教育支援員養成講座を四日間、十二講座実施し、五十八名の支援員を養成しております。  これら本事業の取り組みについて、ことしの二月に開催いたしました教育コミュニティづくり実践交流会の場で、モデルケースとしてその実施方法と成果を報告いたしまして、各市町村への普及啓発を図ったところでございます。

◆(三浦寿子君) こういったモデル化や人材育成といった府の取り組みに今後期待するところですが、ただ、支援の実施に当たっては、教育委員会だけではなく、福祉部局との連携が必要ではないかと考えますが、どのような形で福祉部局と連携されているのか、お伺いします。

◎地域教育振興課長(大野広君) 訪問型家庭教育支援を実施するに当たりましては、実施市町村では、福祉部局へのつなぎ役となるスクールソーシャルワーカーやコミュニティソーシャルワーカーを家庭教育支援チーム内に位置づけたり、福祉部局の関係機関を協議会等の組織の一員とするなど、連携を図りながら取り組みを進めているところでございます。  例えば、スクールソーシャルワーカーやコミュニティソーシャルワーカー、福祉部局の関係機関が訪問支援に向けたケース会議に参加したり、連携協議会を立ち上げそこに委員として参加し、情報共有したりしております。また、スクールソーシャルワーカーをリーダーとする訪問型家庭教育支援チームを組織し、課題のある家庭と福祉機関等の専門機関との橋渡しを担っている地域もございます。さらに、教育委員会ではなく、福祉部局が主体となって訪問型家庭教育支援チームを組織し、学校と連携をとりながら取り組んでいるところもございます。  府といたしましては、このような教育委員会と福祉部局の連携の取り組みをほかの市町村にもお示しし、保護者の悩みにきめ細かく対応できる家庭教育支援を進めてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 家庭教育は全ての教育の出発点であり、家庭に教育の基盤をしっかり築くことが大切であると考えます。  私がこの質問に至った経過は、最近、いじめ問題である小学校の保護者から相談がありました。初めにお話を聞いている中で、先ほども高等学校の関係で言ったんですが、担任の教師の方は初任者の方で、ちょっと対応のまずさもあったかなと思いましたし、学校の管理職との連携不足もあったかなと思ったんですが、いろいろ保護者の方とお話ししている中で、保護者自身も、子どもが学校でいじめに遭って帰ってきたときに、もうちょっと親として受け入れてあげる態勢というか、そこら辺も課題があるかなとちょっと私自身感じました。  お母さんも、自分の悩みをどこに誰にどういう形で打ち明けて相談に乗ってもらえるかという、そこら辺のところもちょっと探しておられたところもあるし、なかなか自分の気持ちも受けとめてもらえないといういら立ちもあって、やはり専門の方がそこに対応していただくことは、教育委員会と話す中ですごく大事やなということを感じたんです。  今の保護者の方は、そういった課題というか、子どもがいじめに遭ったとき、また不登校になってしまったときに、親としてどう対応していいかわからない保護者の方は大変多いのではないかと思います。ましてや、隣近所の関係や友達関係も希薄化している中で、子育てが孤立化する中で一人で抱え込む保護者の方も多いと、そう思った中で、教育庁としてこういった取り組みをされているということは大変有効ではないかと考えたところです。  この訪問型家庭教育支援というのは、学校現場も日々の事象で精いっぱいと。親の支援もせなあかんとは思っておられるんですけれども、なかなか手が回らない現状というのがあるのではないか。そういう意味では、この事業というのは大変有効ではないかと考えております。この取り組みが少しずつ広がりを見せ、成果を上げつつあるということでございますが、そういうチームを育成するとか専門家を養成する、ここはほんとに重要なところでございますけれども、地域でそういう方を見つけることも大変重要かとは思うんですが、今後もさらに継続して実施され、内容の充実を図りながら、よりきめ細やかな保護者に対する支援が行き届くよう、またよろしくお願い申し上げたいと思います。  以上で終わります。  続きまして、支援学級の充実について伺います。  我が会派は今定例会の代表質問の中で、府立支援学校における知的障がいのある児童生徒数が、子どもの数が大きく減少している今日にあっても、今後十年間で約千四百人の増加が見込まれるとの推計を踏まえ、府教育庁としてこれからの支援教育をどのように進めていくのかと伺ったところであります。  一方、地域の小中学校においても、支援学級に在籍する児童生徒数は年々増加していると伺います。現在、府内公立小中学校における支援学級はどのような状況なのか、過去十年の推移などを交えてお伺いします。

◎支援教育課長(田中一人君) 大阪府におきましては、これまでから、障がいのある児童生徒と障がいのない児童生徒が「ともに学び、ともに育つ」教育を基本といたしまして、小中学校の通常の学級はもとより、支援学級や支援学校など、多様な学びの場の保障とその充実に取り組んできたところでございます。  今年度、府内の公立小・中・義務教育学校の支援学級に在籍しております児童生徒数は、政令市を含めまして二万八千六百七十五人となっておりまして、十年前の約二・五倍となってございます。  また、近年、児童生徒の障がいの状況は重度化あるいは多様化しておりまして、このことから児童生徒へのきめ細やかな指導支援の充実を図りますため、市町村教育委員会と連携いたしまして、弱視、難聴、知的障がい、肢体不自由など障がい種別による支援学級の設置を推進しておりまして、府内に設置されております今年度の支援学級数は、小・中・義務教育学校合わせまして五千九百十二学級となっており、全国の中でも飛び抜けて多く、十年前の約二倍となっているところでございます。

◆(三浦寿子君) 支援学級に在籍する児童生徒は増加傾向にあり、それに伴う障がい種別による支援学級の設置が進められていることは理解できたところです。  小中学校の支援学級に在籍している児童生徒の障がいの状態は重度化、多様化しているとのことですが、この増加傾向にある支援学級の児童生徒の指導に当たっては、支援学級を担当する教員に障がいの特性に応じた専門性が必要だと考えます。また、必要に応じて理学療法士や作業療法士などの専門家を配置し、小中学校の教育環境を一層充実させていかなければならないと考えます。  府の教育庁として、支援学級の充実に向けてどのように取り組んでいかれるのかをお伺いいたします。

◎支援教育課長(田中一人君) 小中学校におけます支援教育を推進するためには、専門的な教育相談・支援体制の確立が非常に重要となりますことから、障がい種別ごとの設置によって増加いたします支援学級の教員の専門性向上につきましては、喫緊の課題と認識しております。  そのため、府教育庁におきましては、平成十八年度から実施しております支援教育地域支援整備事業におきまして、支援教育推進の中核となります府立支援学校の教員を地域支援リーディングスタッフとして位置づけまして、府内八ブロックと広域ブロックに分かれて、さまざまな障がいのある子どもへの接し方や、言葉で指示するだけでなく絵や写真で掲示しておくといった教室の環境づくりでありますとか、教材の工夫など、小中学校からの要請に応じて指導助言に当たってございます。  今後とも、市町村教育委員会と連携いたしまして、支援学校の持つ専門性やセンター的機能を発揮することによりまして、支援学級の充実を図ってまいります。  また、近年の重度化、多様化する障がいのある児童生徒の状況を踏まえまして、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士あるいは看護師等の多様な人材や専門家が必要になっていることも認識しているところでございます。  専門的技能を有する人材を配置いたします市町村への支援に当たりましては、必要となる財源の確保につきまして、これまでから国に対して要望し、平成二十九年度よりは、理学療法士、作業療法士等の専門家を配置する市町村に対しまして国の直接補助がなされたところでございます。  府教育庁といたしましては、引き続き市町村が専門家を配置するために必要となる財源につきまして、国に要望してまいります。

◆(三浦寿子君) この七月に、我が党の国会議員とともに府内の小学校の支援学級を訪問させていただきました。そういった機会があったんですが、そこでは、医療的ケアの必要な児童が通常の学級にも入って、専門人材のサポートで元気に学習されている。そのときはプール学習だったんですけれども、その元気な姿を見て、こういった充実した取り組みに安心感を覚えたところです。  このように地域の学校に安心して通うことができるには、看護師を初め理学療法士、また作業療法士の配置といった専門人材の果たす役割が大変大きいことを感じました。それに加えて、先ほど答弁にあったように、増加している支援学級を設置するための教室整備はもとより、学校の段差解消、トイレの整備など、ハード面での教育環境の充実も求められると、校長先生からそのとき伺いました。  支援学校だけではなく、支援学級もさらに増加が見込まれるであろうことから、ソフト面の充実と、またそれに伴ってハード面での環境整備などについても、しっかりと市町村を応援していただくことを要望しておきますので、よろしくお願いします。  続きまして、学力テストと今後の取り組みについてお伺いします。  今議会では、我が会派はもとより各会派から、先ほども今西委員から質問がありました。大阪の子どもたちの学力について質問がされたところですが、学力課題の解決は大阪の未来にとって大変重要だと考えております。  そこで改めて、今年度の全国学力・学習状況調査の結果はどうだったのか、小中学校課長にお尋ねします。

◎小中学校課長(坂本俊哉君) お答えいたします。  今年度の全国学力・学習状況調査の結果は、小学校では全国平均よりやや低い状況で、この状況はここ数年続いており、改善が必要と捉えております。教科・区分別に見ますと、特に国語の課題が大きく、文章から情報を取り出して要約することや、話し合いで出された意見をもとに自分の意見を書くことが苦手な子どもが多い状況にあります。  中学校では、以前と比べて全国との差は改善した状況にあるものの、全国平均には届いておらず、教科・区分別では、国語、数学ともB区分の問題、例えば国語では、他者の意見を聞き自分の意見をわかりやすく書く問題、数学では、図形の回転を数学用語で説明するといった問題、いわゆる活用の問題に課題が見られております。

◆(三浦寿子君) 小中学校ともに、他者の意見を聞き自分の意見をわかりやすく書くといった国語の課題が大きいことがわかりました。  ところで、三月に公示された新学習指導要領を見てみますと、子どもたちがさまざまな変化に積極的に向き合い、他者と協働して課題を解決していくことの大切さなどが述べられております。  このようなことを実現し、大阪の子どもたちの学力課題を解決していくためには、義務教育の初期段階から、授業の中で課題の解決に向けて主体的、協働的に学ぶ学習、いわゆるアクティブ・ラーニングを丁寧に進めていくことが大切と考えますが、府の教育庁では、今後、小中学校で学力課題解決にどのように取り組んでいかれるのか、小中学校課長にお尋ねします。

◎小中学校課長(坂本俊哉君) 学力課題を解決していくためには、委員御指摘のように、主体的、対話的で深い学び、いわゆるアクティブ・ラーニングが大切であると認識しております。その実現に向けましては、小中学校の段階で、子どもたちが話し合い活動などを通して、自分の意見を根拠とともに伝え、他者の考えを理解し、自分の考えを広げ深めていくといった授業を行うことが必要であると考えております。  そのような授業を実現するためには、全ての教科につながる国語を中心とした言葉の力の育成が大切であると考えています。現在、小学校の全ての学年を対象に、言葉の力、すなわち話す、聞く、書く、読むといった力を育成するための教材を開発しているところでございます。  来月、府内全ての小学校の校長先生にお集まりいただき、話す、聞く、書く、読むという力を身につけさせる必要性や、開発した教材を活用した授業の進め方について直接説明し、各学校での取り組みを進めていただく予定をしております。  今後も引き続き、市町村と連携し、子どもたちの学力課題に正対した取り組みを一層進めていき、大阪の子どもたちに確かな学力をつけていくよう取り組んでまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) よい教材ができても、教材を各学校で活用するためにも、しっかり活用できる教員がいるかどうかが課題だと思います。その点も教育庁として今後の対応をお願いしておきます。  子どもたちの学力課題の解決に向けて、言葉の力を重視した取り組みが重要と考えます。それに加えて、子どもの学力向上には読書活動の推進が大変重要であると考えます。子どもを読書好きにするためには、例えば学校で本になれ親しむことも大切です。そのためには、学校司書の役割が大きいと考えますが、市町村においては配置が進んでいないと聞いております。府教育庁では、市町村の学校司書についてどのように取り組んでいらっしゃるのか、お伺いします。

◎小中学校課長(坂本俊哉君) 読書活動推進のため、学校図書館の環境整備は重要であると認識しております。  国では、平成二十四年度より、学校図書館整備五カ年計画に基づき地方交付税措置を講じており、各市町村はこれを活用し、学校図書館の環境整備に向け、学校司書の計画的な配置等の取り組みを進めておるところでございます。  また、府教育庁では、平成二十七年度より、国の専門人材の配置拡充加配を活用し、五つの市に学校司書を配置し、学校図書館の環境整備や読書活動を推進しておるところでございます。その成果や読書活動の好事例につきましては、読書フォーラムや学校図書館担当指導主事会を通じて、全市町村に向けて発信し、普及を図っているところでございます。

◆(三浦寿子君) しかし、それだけではなく、学校司書の配置も大変重要なことなんですけれども、公立図書館が学校図書館のニーズに合わせた学校支援サービスを行うことも必要と考えます。府立図書館においては、こういった点についてはどのような取り組みを行われているのか、地域教育振興課長に伺います。

◎地域教育振興課長(大野広君) 学校における読書活動の支援につきましては、公立図書館の重要な役割の一つと認識しているところです。  府立中央図書館においては、広域自治体の図書館の視点から、身近な市町村立図書館と学校との連携が図られるよう、公立図書館と学校との合同研修を実施し、公立図書館が提供する学校支援サービスの情報や公立図書館を活用した授業手法の紹介など、双方の連携の好事例の紹介を行っております。あわせまして、学校司書や司書教諭に加え、学校図書館を支援するボランティアの方々を対象としたブックトークや読み聞かせなどの支援手法の研修も行っております。  また、休館日に図書館を学校に丸ごと開放し、図書館司書に相談しながら調べ学習等を行うことができるスクールサービスデイや生徒向けの見学プログラム、調べ学習や一斉読書に活用できる図書セットの学校への貸し出しを実施し、子どもたちがさまざまな本に出会い、調べる力を身につけることができるような学校支援サービスを提供しております。

◆(三浦寿子君) 身近な市町村立図書館と学校との連携についてお答えをいただきましたが、子どもの読書活動を進めるには、市町村立図書館の機能の充実も必要です。そのためには、府立図書館が市町村立の図書館をしっかりバックアップしていくことが重要だと考えますが、こういった点については府立中央図書館はどのような取り組みを行っているのか、お伺いします。

◎地域教育振興課長(大野広君) 府立中央図書館では、市町村立図書館職員を対象に、子どもの本に関する知識や支援スキルを獲得する観点から、子どもの読書活動推進に関する公立図書館の役割の解説や児童サービスの提供例の紹介、支援手法の習得に関する講座や研修を実施するとともに、図書館未設置市町村などを対象とした出前講座の実施や、市町村が実施する研修会への講師派遣など、地域の実態やニーズに応じた支援を行っております。  また、府内市町村立図書館の児童サービス担当者が参加する連絡会を開催し、市町村立図書館における子どもの読書活動推進の先駆的な事例の収集と共有を行っております。  あわせて、市町村立図書館職員を初めとした子どもの読書活動にかかわる方々が、子どもの本の知識を深め、子どもたちに本の楽しさを伝えることができるよう、前年度に発行された子ども向けの本に関する解説と展示を行う新刊紹介を毎年実施しているところです。  今後も、こうした取り組みによりまして市町村立図書館との連携を進め、子どもの読書活動の推進に努めてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 読書というのは、ほんとに子どもたちの教育にとっても重要なことだと思うんです。また、朝の読書運動等、小学校ではほとんど実施されております。ただ、中学生になるとちょっと図書館から遠のいていたり、読書の数が減ってきているというような実態もあります。  これはどういうあれかわからないですけど、幼児期に絵本に触れる子どもは図書館に行く回数が多いという、こういった調査結果もあるようです。大阪府でも、今回、「えほんのひろば」ということで、イオンさんの御協力、公民連携の中でこういった事業も進められております。実はこの「えほんのひろば」も、地元の企業が−−私の地元の企業なんですけれども、公民連携で寄附をいただいて、絵本を購入して、こういったイオンさんとの協力もあって、広場で気軽に絵本に触れるような事業を図書館中心に実施していただいているところです。大変好評と聞いております。ぜひこの事業も続けていただいて、身近な形で親と子どもが絵本に触れる、こういった機会をぜひ幅広く提供していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。  それでは、最後に、幼児教育についてお伺いします。  核家族化の進展や地域のつながりの希薄化、共働き家庭の増加、兄弟姉妹の数の減少など、子育て家庭や子どもの育ちをめぐる環境が大きく変化しております。こういった社会の変化の中で、子どもたちの生活は少なからず影響しております。  子どもは、生活の中でさまざまな物事に触れ、またかかわりながら考え、工夫し、試したり、そういった形で物の見方や考え方を身につけています。  しかし残念ながら、社会状況の変化の中で、子どもたちの育ちの危うさ、こういったことを伝える報告もあるところです。  国は、こうした子どもや子育て環境の置かれた状況や地域の実情を踏まえ、子ども・子育て支援新制度を創設し、幼児教育の学校教育、保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進することとしました。こうした流れによって、大阪府では、国の幼児教育推進体制構築事業により、幼児教育センター設立に向けた取り組みを行っておられますが、大阪での幼児教育センターが何を目指しているのか、お伺いします。

◎教育センター所長(山崎政範君) お答えします。  教育庁では、大阪府教育振興基本計画におきまして、人格形成の基礎を担う幼児教育の充実を重点取り組みと位置づけ、大阪府幼児教育推進指針によりまして取り組んでおります。  これまで、大阪府の役割として、初任者や十年経験者、園長研修等を担ってまいりましたが、国の子ども・子育て支援新制度を踏まえ、公立、私立の幼稚園、保育所、認定こども園における教育、保育の質の向上に向けた研修のあり方について、府内の幼児教育の専門家を交えた会議を開き、検討を行ってまいりました。  そこで、こうした研修を総合的に行う幼児教育センターを設立することを決定いたしました。そこでは、研修、調査研究、情報提供の三つの機能を中心とした施策、事業を展開していくことを考えております。

◆(三浦寿子君) それでは、幼児教育センター設立に向けた現在の進捗状況についてお伺いします。

◎教育センター所長(山崎政範君) 昨年度、各園所における内外の研修で指導助言等を行うミドルリーダーの役割を担う人材を育成するため、幼児教育アドバイザー育成プログラムを策定いたしました。  このプログラムは、子ども理解、学級経営、子育て支援等の幼児教育の専門理論のほか、実際の園所内研修の企画立案等、実践的な内容も含まれております。今年度は、このプログラムをもとに幼児教育アドバイザー育成研修を実施しており、年度末には約百五十名の幼児教育アドバイザーの認定ができる見込みとなっております。  また、府内の幼児教育の関係者全てを対象としました大阪府幼児教育推進フォーラムを三回実施しておりまして、大阪府としての幼児教育の方向性を示すとともに、国の最新情報等を広く発信しており、これまで延べ約千人が参加しております。

◆(三浦寿子君) フォーラムに千人が参加するということで、やはり関心のある方が大変多いということを感じました。  幼児教育アドバイザーが府内各地で多数認定されることで、幼児教育の質の向上につながることは大変望ましいことです。しかし、まだまだスタートしたばかりでこれからだと思いますが、今後、充実に向けた取り組みの予定についてお伺いいたします。

◎教育センター所長(山崎政範君) 幼児教育センター設置に向けましては、その柱となる大阪府幼児教育推進指針について、新しい幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領も踏まえた改訂が必要であり、その検討を行っております。  また、引き続き、幼児教育アドバイザー育成研修を実施するとともに、認定したアドバイザーが各園所におきまして研修の企画運営、助言等を行っていくためのフォローアップを行い、アドバイザーの効果的な活用方法や体制づくりについて検証を行ってまいります。  さらに、幼児教育と小学校との連携の調査研究で得られた成果を発信し、公立、私立の幼稚園、保育所、認定こども園の教育や保育と小学校教育との円滑な接続を図ることができるよう、支援してまいります。  今後とも、大阪府教育振興基本計画に掲げます人格形成の基礎を担う幼児教育の充実に向けまして、幼児教育センターがその機能を果たせるように引き続き調査研究を進めてまいります。

◆(三浦寿子君) 幼児期の教育についてはさまざまな課題があり、幼児教育センターの取り組みとともに、さらに推し進めていく必要があると考えますが、大阪の幼児教育のさらなる充実に向け、教育長のお考えをお伺いいたします。

◎教育委員会教育長(向井正博君) 幼児教育は、人格形成の基礎を培いますとても大切なものであり、小学校での学びにつなげるために、新しい幼稚園の教育要領では、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿といたしまして、協同性、思考力の芽生え、豊かな感性と表現など十の項目が示されております。  これらの実現に向けまして、直接幼児と向き合います園長、教員、保育士の資質が与える影響は、とりわけ幼児期において非常に大きいものがございます。この点に着目をし、主に教員等の資質の向上のために、来年度に幼児教育センターを設立をいたします。  今後は、関係部局と十分連携をし、この幼児教育センターを中心として幼児教育の充実に全力で取り組んでまいります。

◆(三浦寿子君) 今、教育長からありましたように、幼児教育というのは人格形成の基礎を担う大切なものです。幼児教育を支える人材の育成はもちろん、今後は具体的な幼児教育にかかわる課題、例えば支援教育のあり方や家庭教育のあり方、相談体制、また大阪の子どもたちが健やかに暮らせるためのプランづくりなど、本当にさまざまな取り組む課題があると思います。  こういった点、今答弁がありましたように、関係部局との連携は大変重要だと私も考えます。そのためにも、オール大阪でいわゆる乳幼児期の教育、保育の充実のための施策を総合的に実施するための機能を担う支援体制の整備、こういったものも重要ではないかと思いますので、今後はそういった点も含めて御検討をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○委員長(みつぎ浩明君) 三浦委員に確認いたします。知事質問の通告はございませんでしたが、よろしいでしょうか。

◆(三浦寿子君) 結構です。