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平成25年9月 定例会府民文化常任委員会 |
大阪府議会議事録より転載 |
次に、三浦寿子委員を指名いたします。三浦委員。 ◆(三浦寿子君) おはようございます。私のほうからは、万博記念公園事業の府への承継に当たって、さきの委員会で事業収支、また、懸念される事項についてお聞きし、国としっかり協議していただくよう求めてまいりました。 先ほど御説明があったとおり、国との協議が整ったとの報告がありまして、新たな財政負担のない形で公園の管理運営ができる目途が立ったものと安心はしておりますが、再度、国との協議事項を含め、今後の取り組みについて、伺っていきたいと思います。 まず最初に、公園事業勘定の投資有価証券について、この投資有価証券に含まれております繰越積立金、また、長期預かり寄附金、これらは公園事業を実施していくためのものですが、これらについては、国と府の出資割合において分割されるのではなく、全額を府に承継されるということです。万博機構の資産、債務については、どのような手続で、今後、府へ承継されるのでしょうか。 ◎都市魅力創造局副理事(市橋康伸君) 万博機構の資産及び債務の承継につきましては、独立行政法人日本万国博覧会記念機構法を廃止する法律において、承継計画書に定めるところに従い承継することとされております。この承継計画書につきましては、審議中の大阪府日本万国博覧会記念公園条例案を可決いただきましたら、三月上旬ごろまでに万博機構が作成をして、主務大臣である財務大臣の認可を受ける予定というふうに伺っております。 この承継計画書に、繰越積立金と長期預かり寄附金を初め、府が承継する資産及び債務が記載されることとなり、これに基づき、府へ承継されることとなっております。 ◆(三浦寿子君) 続きまして、万博記念基金の運用益について、お伺いします。万博記念基金の運用益につきましては、基金承継団体において運用益の二分の一を府に寄附すること及び基金取り崩しを禁止するとのことですが、どのような形で担保されるのでしょうか。 ◎都市魅力創造局副理事(市橋康伸君) 万博記念基金につきましては、独立行政法人日本万国博覧会記念機構法を廃止する法律におきまして、基金を管理するにふさわしいものとして政令で定めるものが承継するというふうにされております。基金の承継団体につきましては、今後公布される政令で定められることになりますが、現在、基金承継予定団体において、その定款等に基金運用益の二分の一を府の万博記念公園事業に寄附すること及び基金の取り崩しを禁止する旨を定めるよう、準備が進められているというふうに伺っております。 また、基金承継予定団体と大阪府との間で、万博記念基金の運用益のこの万博記念公園事業への寄附に関して覚書を締結することといたしております。 ◆(三浦寿子君) 続きまして、国有地の借り受け条件について、お伺いします。国有地については、年間二億円半ばを超えない範囲内で借り受けるとされております。今回の説明では、国有地の土地賃貸契約書に貸し主である国の瑕疵担保責任を明確にされるということですが、契約手続はどのように進められていくのでしょうか。 ◎都市魅力創造局副理事(市橋康伸君) この間の国との協議によりまして、国有地の借り受け条件のうち、懸案の一つであった瑕疵担保等の取り扱いについて協議が整ったところでございます。契約の締結に向けましては、平成二十六年度当初予算案の御審議をいただいた後、会計法令等の手続に従い、今年度末を目途に、国との間で借り受け料を確定させ、その後、契約書を締結する予定になっております。 ◆(三浦寿子君) 委員会でも確認したんですけど、再度、本日も確認したいと思うですけれども、やはり老朽化が進む建物、構造物について、お伺いします。 先日、十一月の下旬に、吹田市で吹田ふれあいマラソンというのが、この万博記念公園の東の広場を借りて、自然の中を走るということで三十年間続けられている事業がございまして、それに参加させていただき、私は走りませんでしたが、吹田選出の府会議員さん、ことしも走っておられましたが、毎年走っておられます。私は応援するだけでございますが、その際、その公園を、いろいろ課題もありますし、ずっと歩かしていただきました。 当日は、そういったスポーツイベントもありましたし、また、フリーマーケットも開催されておりました。また、ほかに、いわゆる健康のテストをしながらいろんな評価をするようなそういうイベントもされてましたし、また、自然観察をしている団体とか、そういうサークルもいらっしゃいました。もちろん、十一月下旬ですので、紅葉を楽しむ方、また、家族で触れ合いをされている方とか、また、写真撮影をしている方とか、さまざまな形で公園に来られて、一日を楽しんでおられる方がたくさんいらっしゃいました。 私も、森の空中観察路という、初めて空中を歩かしていただきまして、何と広い公園やと、改めて思った次第です。また、その途中、元同僚とも会いまして、その方は家が近所なんで、パスポートも購入して、毎週来ているから、紅葉の時期にいい場所があるから案内してあげようということで、その場所も連れていっていただきました。 そうやって回る中で、ほんとに広大な敷地の中に旧のパビリオンの跡が残っておりますし、中央休憩所という大きな休憩所も、建物だけはあっても、どういう活用をされているのかなとか、また、森の水車茶屋とかいうのもありましたし、また、自然観察の学習館みたいなのもありました。そういったいろんな建物、また、整備された公園というのは、これを整備したり改修したりするのはほんとに大変やなと改めて思った次第なんです。 万博当時の建物、橋梁、また、万博後に建設された、整備された野球場、万博記念競技場、ほんとに施設の老朽化も進んでおりますし、今後の維持管理も大変やということを改めて思ったんですが、先ほどの委員会においても、公園整備費として見込んでいる約十億円、本当に対応が可能なのかをお聞きしましたけれど、改めて府の見解をお聞かせ願いたいと思います。 ◎都市魅力創造局副理事(市橋康伸君) 万博機構では、十年単位で外壁の塗装や屋上防水を実施するほか、耐用年数の約二分の一を経過した時点で、施設本体や設備の大改修を実施するなどの方針に基づきまして、改修計画を策定されております。 府に承継後の収支見込みにおきましては、この改修計画をベースに公園整備改修費を毎年約十億円と見込んだところでございます。当面、想定される施設の改修整備につきましては、この改修計画に盛り込まれているものというふうに考えておりますが、府に承継後、改めて各施設の状況の把握を行いますとともに、来年度内を目途に改修計画の策定に取り組むことといたしております。 ◆(三浦寿子君) 再度、確認していただいて、改修計画というものをしっかり構築していただきたいというふうに思います。 続きまして、太陽の塔についてお伺いします。 太陽の塔については、塔本体の耐震補強工事と内部公開のための改修工事に多額の費用がかかるため、耐震工事をまず進め、内部公開については、今後検討するとのことでした。今回、長期預かり寄附金や繰越積立金を府が全額承継することとなったこともあり、内部公開のための改修工事を実施する方向と、お伺いしております。万博の象徴でもある太陽の塔の内部が公開されれば、万博記念公園のさらなる魅力アップにつながるものと大いに期待しているところです。 しかしながら、先ほど申し上げましたとおり、さまざまな施設の改修に多額の費用を要するということが予想されております。長期預かり寄附金や繰越積立金、これを充当すれば、いわゆる金融資産の運用益、これが減少するということにもなりかねないと思います。また、内部公開には、光熱水費などのランニングコストもかかってまいります。こうしたことを含めて考えると、この太陽の塔の内部公開の検討に当たっては、公園内の施設の改修をこの計画の中でどのように位置づけ、進めていくかなどを費用対効果も踏まえて慎重に検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 ◎都市魅力創造局副理事(市橋康伸君) 太陽の塔につきましては、耐震工事とともに内部公開のための改修工事を実施する方向で、新たに設置をする審議会において、工事内容、展示方法等を御議論いただくことといたしております。 太陽の塔の内部公開に当たりましては、委員御指摘のとおり、今後、公園施設の改修に多額の経費が必要となることも踏まえ、費用対効果に留意しながら、万博公園の魅力向上につながるものとなるよう、検討を進めてまいります。 ◆(三浦寿子君) 今回、国との協議が一定整ったことから、今後、府において公園事業の承継の準備が加速していくと思います。万博記念公園は、日本庭園や自立した森のように、他の公園には見られない高いグレードと特徴を有しております。 この自然との共生、また、パネルですね、外周のところに向かって太陽光のパネルが設置されております。あれはエネルギー対策とかも含めて、環境対策ということも含めて、そういうことも課題としながら、自然の森というか、私たちが行っても癒やされるような環境づくりというか、本当にすばらしい、これまであの公園を構築されてきた皆さん、いろんな関係者の努力によってあのような公園が残されているのではないかというふうに常々思うわけですが、今後、こうしたさまざまな課題を持っている公園、それをしっかり、グレード、これを維持し、また、みどり豊かな美しい景観、これを守り育てていく、大阪府としてすべてのことができるのかなと、改めて、また懸念するところなんですが。 そういうこととともに、先ほども質問がありましたように、スポーツ、レクリエーション施設や文化施設など、多様な施設を管理運営し、新たな、いわゆるにぎわいの魅力、こういうものも創出していくことができるよう、人材の体制、こういうものを整えていく必要があるのではないかと思います。そういった点についてはどのようにお考えでしょうか、お伺いしたいと思います。 ◎府民文化総務課長(坂田泰子君) 公園事業承継後の大阪府の管理運営体制について、お答えいたします。 大阪府といたしましては、万博記念公園を府に事業承継いたしました後、みどりに包まれた文化公園として運営いたしますとともに、大阪の都市魅力の創造を図り、後世に引き継いでいくことが重要であると考えております。大阪府が承継をいたしました後も、良好な公園として維持管理ができますよう、万博機構のノウハウを引き継ぎますとともに、公園管理に通じた職員を配置いたしまして、現地事務所を設置いたしますなど、適正な管理運営体制の整備を図ってまいりたいと考えております。 ◆(三浦寿子君) 万博記念公園の承継については、基本となる国との協議が調ったところです。今後、国において政令が公布され、承継計画書が作成されるなど、なお実務的な協議が継続されるものと考えます。とりわけ、承継計画書については、最終的に土地や投資有価証券など、府が承継する資産や債務が確定されるものであるので、府議会にも十分説明をしていただきたいと思います。 なお、国との協議結果を踏まえた公園運営について、改めて知事に質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。 ○委員長(上島一彦君) 三浦委員に確認をいたしますが、知事質問の項目は、万博記念公園の運用、承継についてですか。万博記念公園の承継についてでよろしいでしょうか。 ◆(三浦寿子君) はい。 ○委員長(上島一彦君) それでは、委員長預かりとさせていただきます。 |